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新庄藩主戸沢家墓所/瑞雲院

(しんじょう はんしゅ とざわけ ぼしょ ずいうんいん)

歴代の新庄藩主が眠る場所

新庄藩主戸沢家の歴代の廟所が並ぶ瑞雲院は、国指定史跡として知られています。地元では「おたまや」と呼ばれ、江戸時代に建てられた総ケヤキ造りの美しい建物が特徴です。歴代藩主の墓が一つの場所に並ぶ様式は、新庄では藩主とともに奥方も一つの廟所に納められている点が非常に珍しいです。

歴史

新庄藩主戸沢家の墓所は、江戸時代に最上地方を治めた戸沢家歴代の墓所です。戸沢家は応永31年(1424年)に秋田県角館城に居を構え、戦国大名としての地位を築きました。その後、政盛の代に茨城県の小川町と高萩市で20年間過ごし、元和8年(1622年)に羽州最上郡と村山郡の一部6万石を賜り、新庄に入部しました。ここで11代の藩主が治めました。

瑞雲院と桂嶽寺

瑞雲院(曹洞宗)は、元禄14年(1701年)に全焼し、宝永3年(1706年)に現在の場所に移されました。ここには6棟の廟があり、2代正誠を除く10人の藩主が葬られています。桂嶽寺(臨済宗妙心寺派)は、寛永2年(1625年)に初代藩主政盛が建立し、幼くして亡くなった愛児政武の法名にちなみ香雲山桂嶽寺と改められました。

廟所の特徴

新庄藩主戸沢家の廟所は、全国にある近世大名の墓の中でも、藩主とその正室や子ども、側室が一緒に葬られている点が非常に稀です。1700年代の初期から後期にわたる約100年間の建築様式の変化を通じて、当時の新庄藩政の姿を浮き彫りにする歴史的に興味深いものです。

文化財としての価値

瑞雲院と桂嶽寺の廟所は、国の重要文化財に指定されています。総ケヤキ造りの建物は、当時の建築技術の粋を伝える貴重な建造物であり、その美しい造りは訪れる人々に深い感銘を与えます。

Information

名称
新庄藩主戸沢家墓所/瑞雲院
(しんじょう はんしゅ とざわけ ぼしょ ずいうんいん)
住所
山形県新庄市十日町468-12 瑞雲院
アクセス

新庄駅より車で10分

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