歴史
鳥越八幡神社は、寛喜元年(1229年)に鳥越義宣が相模国から鶴岡八幡宮を勧請して「新八幡宮」と称したのが始まりとされています。当初は荒小屋村にありましたが、鷹狩り中に行方不明になった鷹を八幡の助けで呼び戻した戸沢定盛が、この神恩に報いるために現在の鳥越楯跡に社殿を建立し、神社を奉遷しました。
社殿の特徴
社殿は本殿、拝殿、幣殿から成ります。本殿は寛永15年、拝殿は元禄4年(1691年)に2代藩主正盛によって建立されました。本殿は大型の一間社流造りで、屋根は茅ぶきから銅板ぶきに改められています。円柱や面取角柱が用いられ、華麗な彫刻が施されています。拝殿は梁間2間、桁行3間の入母屋造りで、素木造りの堅実な江戸中期の特色を示しています。
見どころ
境内には夫婦杉と呼ばれる御神木があり、清澄な空気が漂う新庄のパワースポットとして知られています。7月や8月には花手水が見られることもあります。
文化財
鳥越八幡神社の本殿と拝殿は昭和61年(1986年)に国の重要文化財に指定されました。華麗な彫刻や色彩が施された本殿と、堅実な素木造りの拝殿は、当地方における当時の建築技術の粋を伝える貴重な建造物です。