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赤湯温泉

(あかゆ おんせん)

米沢藩の湯治場として栄えた癒しの湯

赤湯温泉は、山形県南陽市にある歴史ある温泉町です。開湯920年以上の歴史を誇り、源義家の弟・義綱が1093年に発見したと伝えられています。義綱が戦で傷ついた兵士たちをこの温泉に浸けたところ、傷が治り湯が赤く染まったことが、赤湯温泉の名前の由来とされています。

上杉家の御湯としても栄え、上杉鷹山も湯治に訪れた場所です。山形県では珍しい町中に位置する温泉地で、米沢盆地の北端部、吉野川の近くに位置し、温泉街が形成されています。周辺には飲食店やワイナリーが点在し、街歩きも楽しめます。南陽市はラーメンの街としても知られており、全国的に人気のラーメン店や個性豊かなラーメン店が多くあります。

赤湯温泉は、歴史と伝説に彩られた温泉地であり、便利な立地と多様な観光スポットが魅力です。現在は、ワインの町、ラーメンの町として知られ、街歩きが楽しめる温泉街です。ワイナリー巡りやラーメン店巡りなど、多彩な楽しみ方ができる赤湯温泉を訪れてみてはいかがでしょうか。

歴史と伝説

赤湯温泉は、少なくとも出羽国や羽前国と呼ばれていた時代から利用されてきた温泉地です。伝説によると、赤湯温泉は、寛治7年(1093年)に源義家の弟、義綱によって発見されたとされています。源義綱が戦で傷ついた兵士たちを温泉に浸けたところ、傷が治り、湯が血で赤く染まったことから「赤湯」と名付けられました。

伊達領時代を経て、上杉領となり米沢藩になった江戸時代には、赤湯温泉は米沢藩の湯治場として利用され、殿さま専用の浴場「箱湯」も設けられました。例えば、1799年に米沢藩世子の上杉斉定(治広養子)が、隠居していた上杉治憲(鷹山)と共に湯治に訪れました。また、1819年には治広が痛風を再発したため、治憲と共に湯治に来たこともあります。

かつては歓楽街としても栄え、共同浴場が多い温泉地として知られていました。現在、赤湯温泉には3つの共同浴場があり、「赤湯元湯」「烏帽子の湯」「赤湯温泉 湯こっと」が運営されています。源泉地には飲泉場や足湯も設けられています。

泉質と源泉

赤湯温泉には「森の山源泉」「森の山2号源泉」「湯川原源泉」の3つの源泉があり、平安時代から現在に至るまで多くの人々を癒し続けています。泉質は源泉によって異なり、単純温泉や塩化物泉などが見られます。これらの源泉の温度は52℃から61℃、pHは7.3から9.5の範囲です。

赤湯ワインとワイナリー巡り

ぶどうの収穫量国内3位の山形県の中でも南陽市はぶどうの産地としても有名で、多彩な品種のぶどうが栽培されています。南陽市のぶどうは、昼夜の気温差が大きい盆地特有の気候と水はけの良い土地柄により、高品質なものが収穫されます。

南陽市は日本有数の小さなワイナリーの集積地で6つのワイナリーがあり、それぞれ個性豊かなワインを生産しています。大浦ぶどう酒、酒井ワイナリー、須藤ぶどう酒、佐藤ぶどう酒などのワイナリーで工場見学や試飲ができ、ワインの製造過程や生産者のこだわりに触れることができます。

大浦ぶどう酒:フルーティーな味わいが評判
酒井ワイナリー:辛口のワインに定評
須藤ぶどう酒:どっしりとした「赤湯ワイン(赤)」が人気
佐藤ぶどう酒:南陽を代表する「金渓ワイン」を製造

ラーメンの町

赤湯はラーメンの町としても有名です。その名を全国に知られる「赤湯辛味噌ラーメン」の元祖、龍上海赤湯本店は、平日でも行列ができるほどの人気店です。まずはこってりとした濃厚味噌スープを味わい、徐々に辛味噌を溶かしてピリッと旨辛いスープに変化させます。弾力のある太麺とピリ辛のこってりスープの絶妙なバランスは、殿堂入りの逸品です。

桜の名所 烏帽子山公園

温泉街から浴衣でも行ける距離にある桜の名所、烏帽子山公園。「烏帽子山千本桜」として知られ、25種約1,000本の桜が咲く、山形県内でも1位、2位を争うほど人気の高いお花見スポットです。世界的にも珍しいエドヒガンザクラ約160本をはじめ、ソメイヨシノやシダレザクラなど様々な種類の桜が植えられています。温泉街から山を見上げると、桜が山を覆いつくすような風景が広がります。ライトアップされた夜桜を見ながら、浴衣姿で千本桜の大回廊を散策してみてはいかがでしょうか。

Information

名称
赤湯温泉
(あかゆ おんせん)
リンク
公式サイト
住所
山形県南陽市赤湯754-2
電話番号
0238-43-3114
アクセス

JR山形新幹線赤湯駅から車で5分
東北中央自動車道南陽高畠ICから車で3分

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