だだちゃ豆の歴史
だだちゃ豆は江戸時代から鶴岡市で栽培されてきました。「八里半豆」という枝豆が新潟県から鶴岡市の小真木地区に伝わり、小真木地区の五十嵐助右衛門が、息子の孝太とともに「八里半豆」の美味しさを追求しました。江戸時代末期の1860年代に枝豆「八里半豆」を改良したものがだだちゃ豆の原形です。孝太はさらなる改良に取り組み、地元の人々に種を分け与え、広く栽培されるようになりました。当時の庄内藩のお殿様もその美味しさに驚き、「だだちゃ豆」の名前の由来になったといわれています。
現在では、鶴岡市内の農家が手間暇かけて育てた「だだちゃ豆」が直売所に並びます。収穫期間は短く、さやが黄色くなる前の約5日間です。鶴岡市周辺の気候や土地条件がだだちゃ豆の味を形作っており、他の地域では同じ特性は出ません。山形大学農学部の研究によると、現在では約30種類のだだちゃ豆の品種が存在します。
美味しいゆで方
美味しいだだちゃ豆を作るには、サヤの産毛をしっかり取ってから、豆の3倍ほどの量の湯でゆでます。さやに割れ目ができたらゆであがりです。熱々のまま串に差し、からしをつけて食べるのが一般的です。
だだちゃ豆の茹でたては、見た目は一般的な枝豆と同じですが、口に入れると豆の甘みと風味が広がり、格別な味わいを楽しめます。
だだちゃ豆の魅力を味わう
鶴岡市の農家レストラン「やさいの荘の家庭料理 菜(な)ぁ」は、だだちゃ豆を使った料理を楽しめる場所です。2013年に日本経済新聞の「全国の農園レストラン」で1位に選ばれたこのレストランは、築130年を超える自宅を改装したもので、落ち着いた雰囲気の中で静かな時間を過ごせます。
「昼膳」メニューでは、だだちゃ豆の茹でたてが提供され、その甘みと風味を楽しめます。また、「だだちゃ豆ごはん」や「だだちゃ豆のパンナコッタ」など、旬の食材を使った料理も絶品です。