城下町である旧鶴岡市内では、小豆は煮ると皮が割れるため切腹に通じることから忌み嫌われてきた。そのため、小豆に比べて皮が硬く煮ても胴割れしない赤飯ささぎが武士の縁起担ぎとして、赤飯に使われてきたという謂れがある。
赤飯に使うと米の色がとてもきれいな桃色に仕上がるため色付けとして重宝されてきささぎは、莢の長さが20~30cmにもなるという珍しい特徴がある。旧鶴岡市内や羽黒地区では古くから栽培されてきたが、そのほとんどが自家用として栽培されていた。
莢が月の形に見えることから月豆(ゲットウ)という別名をもつ「らいまめ」は、メキシコ原産の豆で、庄内では「白ささぎ」と呼ばれている。インゲンマメの仲間で、赤飯ささぎとは対照的に10~15cmと小さいのが特徴だ。ソラマメをつぶしたような平たい形。白ささぎは煮豆などにして食される。
栽培に関して、伸びやすく風に弱いという以外はそれほど手間がかからないそうだが、晩秋まで畑で乾かしてから収穫するため、収穫し終えるまではカビなど自然との闘いの連続である。
旬 6月 7月 8月