鶴岡市朝日地域で古くから親しまれる郷土食。ぶどう色の餅菓子は、とくに大網地区、田麦俣地区で作られてきた。5月~6月に若葉のぶどうの葉を採取し、乾燥させる。水でやわらかく煮た葉をもち米と合わせて蒸し上げ、一緒につくとぶどう色の餅ができあがる。あんこを中に入れるか、または胡桃を砂糖と味噌で味付けたくるみ味噌をつけて食べる。
同じ鶴岡市の温海地域では「古代餅」と呼ばれている。朝日地域のぶどう葉餅がもち米とぶどうの葉を最初から一緒に蒸すのに対し、温海地域は蒸したもち米にやわらかくなったぶどうの葉を加えてさらに蒸す工程が異なるが、ほかはほとんど同じ作り方を行う。古代餅の中身は粒あんが使われることが多い。