歴史と建築
教会はフランス人ダリベル神父の全財産と寄付によって明治36年(1903年)に庄内藩家老屋敷跡に建設されました。設計は佐渡の両津教会や京都の旧聖ザビエル教会を手掛けたパピノ神父によるもので、高さ23.7メートルの赤い塔屋が特徴です。
正面の幅10.8メートル、主棟奥行き23.75メートルの木造瓦葺のバジリカ型三廊敷きロマネスク様式の建物で、東北地方ではこの様式最古の建物です。1979年(昭和54年)に国の重要文化財に指定されました。1995年(平成7年)には大改修が行われ、再び美しい姿を取り戻しました。
黒い聖母像
日本で唯一の「黒い聖母像」が祭壇に飾られています。この像は1903年にフランスのデリブランド修道院から献堂記念に贈られたもので、世界的にも珍しいものです。
ノートルダム・ド・ラ・デリヴランデ聖堂にある黒い聖母像の複製として、フランスで作られた、木の芯に石膏を被せたものです。
窓絵
教会の窓にはステンドグラスではなく、透明な紙を2枚のガラスで挟んだ「絵窓」が使われています。この技法は国内ではこの教会だけで見られる独自のものです。
武家屋敷の面影
旧庄内藩家老の末松家の屋敷跡に建てられたもので、入り口の武家門は当時の武家屋敷の面影を残す和洋混在の一風変わった空間です。異彩を放ちながらも街の風情と調和し、市のシンボル的建築物となっっています。