出羽三山の精進料理は、古来より修験者達により受け継がれており、出羽三山の豊かな恵みと手間暇掛けた料理が特徴。
"出羽三山の精進料理"は、出羽三山の修験道によって発展した食事です。修験道は、自然とのつながりを深める修行者たちによる宗教的な実践です。羽黒修験道は、月山の山岳信仰に基づく食事文化と、修験寺院で発展した精進料理を組み合わせ、京都からも影響を受けた独自の料理を創り出しました。羽黒修験道では、食べ物は心身を養うだけでなく、自然界に宿る神仏や精霊との調和を意味する「おこない」の一部とされています。月山山麓に広がるブナ林などの生態系で、山菜やキノコなどの野生食材を収穫する際、自然との共存を大切にし、灰汁抜きなどの手間暇のかかる調理法が発展してきました。
出羽三山神社斎館: 芭蕉をもてなしたと伝えられる場所で、山菜や筍など地元の食材を活かした料理が提供されています。この場所でいただく御食事は、神秘的な雰囲気の中で楽しむ特別なものです。
手向宿坊街: 出羽三山の門前町で、参拝者を出迎え山へ案内する大事な拠点です。宿坊は、精進料理を提供し、白衣を着て山に登るための身の浄めを行います。宿坊は出羽三山の文化を体現し、伝えている文化施設であり、歴史と伝統が息づく特別な場所です。坊主たちは代々伝わる羽黒山伏で、おかみさんたちが作る精進料理は絶品です。宿坊で過ごす時間は、他では味わえない特別な経験となることでしょう。