ヘルスツーリズムとクアオルト健康ウォーキング
かみのやま温泉では、健康づくりの三大要素「運動・栄養・休息」がすべて体験できるヘルスツーリズムが盛んです。日本で唯一、ドイツのミュンヘン大学が認定したクアオルト健康ウォーキングコースが5ヵ所8コースもあります。専門ガイドの案内によるプログラムも毎日開催され、ウォーキング初心者でも安心して参加できます。
珍しい鳥の鳴き声や植物を探したり、湧き水で腕を冷やしたりと、自然と戯れることで心も癒されます。運動の後は、地元で採れた旬の食材を使用した美味しい料理で栄養を補給し、温泉でゆっくり休息することで、身体もリフレッシュできます。
「クアオルト」とは、ドイツ語で「健康保養地・療養地」を意味します。
かみのやま温泉の歴史と共同浴場
かみのやま温泉は、山形県上山市にある温泉で、かつては奥羽三楽郷の一つとされていました。温泉地は「湯町」「新湯」「十日町」「河崎」「高松」「葉山」「金瓶」の7地区から構成され、それぞれの地区が個々の温泉として見なされることもあります。
泉質はナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩温泉(弱アルカリ性)で、源泉数は5本、源泉温度は63〜69℃です。温泉街では多数の温泉旅館、温泉ホテルが営業しており、共同浴場や日帰り温泉施設、足湯も存在します。
共同浴場は7軒存在しましたが、一部は閉鎖されています。下大湯共同浴場、新丁温泉共同浴場、二日町共同浴場、新湯共同浴場、湯町共同浴場、葉山公衆浴場、中湯共同浴場があります。
かみのやま温泉の開湯と歴史
かみのやま温泉の開湯は1458年で、旅の僧侶・月秀が温泉で傷を癒している鶴を発見したことから始まりました。そのため、「鶴脛の湯」という別名もあります。江戸時代には上山城および上山藩が置かれ、温泉地としてだけでなく城下町としても繁栄しました。羽州街道の宿場町としても賑わいを見せました。
1878年にはイザベラ・バードが訪れ、『日本奥地紀行』で外国人が容易に来られる場所であったら健康的な保養地となるであろうと紹介しています。