歴史
天童温泉は村山盆地の東端側にある沖積平野に湧く温泉です。温泉の南西に舞鶴山、南東に八幡山が並んでいます。
1911年(明治44年)、鎌田地区で井戸掘りをした際に温泉が発見され、翌年に開湯しました。当初は鎌田温泉と呼ばれていましたが、1924年(大正13年)に「天童温泉」と改称されました。
1955年(昭和30年)に源泉の共同集中管理が開始され、現在の温泉街が形成されました。2011年(平成23年)に開湯100年を迎え、2021年(令和3年)には「10号源泉」「温泉やぐら」が完成しました。
温泉街には三つの足湯も整備され、舞鶴山や市内に点在する施設巡りとともに、のんびりと町歩きが楽しめます。四季を通して旅の気分を優しく包んでくれる、旅情あふれる温泉街です。
温泉の特徴・泉質
天童温泉は、無色透明のさらりとした肌触りの硫酸塩温泉です。ナトリウムとカルシウムを多く含み、美肌効果が期待されます。
ナトリウム、カルシウム、硫酸塩泉
温度:69℃
効能:動脈硬化、慢性皮膚病、筋肉痛、関節のこわばり、うちみ、慢性消化器病、冷え性、病後回復など
山形観光の拠点
天童温泉は山形県のほぼ中央に位置し、県内周遊観光の宿泊拠点として発展してきました。近代的なホテルから純和風旅館まで多様な宿泊スタイルに対応しています。
縁結びで有名な若松寺や山寺の愛称で親しまれている立石寺まで車で約10分、蔵王連峰の噴火口お釜まで車で約1時間と、人気スポットへのアクセスも抜群です。
将棋との関係
天童市は将棋の駒の産地として知られており、市内の温泉旅館で将棋のタイトル戦が行われることがあります。温泉街には将棋駒をモチーフにしたデザインが多く見られ、将棋ファンにとっての聖地となっています。将棋駒に筆で文字を記入する書き駒体験も人気で、天童市将棋史料館では駒工人の技が光る将棋駒が展示されています。
季節ごとの楽しみ
春:温泉街近くを流れる倉津川のしだれ桜がライトアップされます。
夏:6月中旬からさくらんぼ、8月中旬からぶどう、9月下旬からりんごと観光果樹園が次々とオープンします。
秋:11月にはラ・フランス食べ放題のマラソン大会が開催されます。
全国くちびる美人コンテスト:6月~9月に開催され、天童温泉の宿泊者は老若男女問わず参加できます。