見どころ
主屋: 18世紀中期に建てられた主屋は、江戸時代の建築様式をよく残しています。広い土間や座敷、台所などを見学できます。
蔵: 江戸時代後期に建てられた蔵は、米や味噌などの食材を保管するために使われていました。現在は資料館として公開されており、当時の暮らしの様子をうかがうことができます。
庭園: 主屋の奥には、江戸時代の作庭様式を残した庭園があります。四季折々の花や木々を楽しむことができます。
歴史
丹野家は江戸時代から続く庄屋で、脇本陣以外にも酒蔵や醤油蔵などを経営していました。脇本陣は、旅人たちが休憩や宿泊に利用するだけでなく、藩主の宿泊施設としても使われていました。明治時代になると脇本陣としての役割を終えましたが、その後も民家として大切に守られてきました。
脇本陣
江戸時代の宿場に設置された本陣の予備的施設です。大きな藩で本陣だけでは泊まりきれない場合や、藩同士が鉢合わせになった場合に格式の低い藩の宿として利用され、本陣に支障が生じた際に利用されました。本陣は原則として一般客の宿泊は認められませんでしたが、脇本陣は大名や勅使などの利用がない時には一般客の宿泊にも供されました。
規模は本陣よりも小さいものの、諸式はすべて本陣に準じており、上段の間なども備えていました。脇本陣も本陣と同様に宿場の有力者が務めました。
楢下宿
山形県上山市大字楢下にある宿場町です。江戸時代に羽州街道の宿場町として栄え、東北の13藩が参勤交代の折に利用しました。往時の町並みがそのまま保存されており、1995年(平成7年)に歴史国道、1996年(平成8年)に歴史の道百選に選定されています。また、1997年(平成9年)には、羽州街道 楢下宿・金山越の名称で国の史跡にも指定されました。